ブルキナファソの村で虐殺、市民約100人が死亡の情報 EU発表
(CNN) 欧州連合(EU)対外行動庁(EEAS)は13日、西アフリカ・ブルキナファソの村で、市民およそ100人が殺害される虐殺事件が伝えられたと発表した。
EEASの発表によると、ブルキナファソ北中部のザオンゴ村で、女性や子どもを含む市民100人近くが殺害されたと伝えられている。
米政府とEUは虐殺を非難、暫定政権に対して虐殺が起きた状況を解明し、犯人を突き止めるよう求めている。
ブルキナファソは2022年7月に軍事クーデターが発生し、現在は軍事政権下にある。軍事政権は治安対策を優先しているが、今年に入ってイスラム勢力の襲撃が相次ぎ、市民が犠牲になっていた。
4月初めには北部の村が相次いで襲撃され、少なくとも44人が死亡。当局はテロ集団の犯行だったとしている。
4月下旬には同じ地域の村が軍の制服を着た武装集団に襲撃され、乳児を含む136人が殺害された。当局はこの襲撃を非難し、捜査に乗り出した。
ブルキナファソは、国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」とつながるイスラム勢力が台頭。アムネスティ・インターナショナルによると、同国は広大な範囲が武装集団に包囲された状態にあり、そうした集団による戦争犯罪や人権侵害が横行している。
EUは声明の中で市民の虐殺を非難し、「ブルキナファソの国民と全面的に連帯する」と強調。治安が悪化し続ける中、国民が最初の犠牲者になっていると指摘した。