解放された人質、中には数日間ろくに食べていない人も
(CNN) イスラム組織ハマスから解放されたイスラエル人の人質カレン・ムンダーさん一家は、パレスチナ自治区ガザ地区にとらわれている間、ピタパンだけで何日も過ごしたことがわかった。いとこのミーラブ・モル・ラビブさんが26日、報道陣に明らかにした。
ムンダーさんと母親は基本的な栄養が摂取できず、12ポンド(約5.5キログラム)以上も体重が落ちたとラビブさんは言い、「食事は与えられていたが、定期的にではなかった」と付け加えた。
ラビブさんの話では、拘束中の食事は米とパンが多かった。
24日、ムンダーさんとともに母親と9歳の息子も解放された。
同じく24日に解放されたヤファ・アダールさん(85)も、ガザ地区に50日近く拘束されていた間に体重が落ちたと孫のアドバさんが語った。
解放から数日間の対処の仕方について家族に与えられた指示に関しては、「祖母が打ち明けたいことは何でも話させること。質問すると(答えることが)義務だと感じたり、つらくなったりするので、あまり質問しすぎないようにと言われた」
アドバさんの話では、アダールさんは先月7日のハマスの奇襲で家族の多くが殺されたと思っていたらしく、解放後に初めて家族の生存を知ったという。
アダールさんの自宅は奇襲の際に破壊されたという。
「ふつうなら、子どもを育てた家には思い出があふれ、アルバムの写真や昔の服もある。祖母には何も残されていない。あの年齢からやり直さなくてはいけないなんて」(アドバさん)