爆撃より病気の死者が増える恐れ、保健体制復旧しなければ ガザ地区
(CNN) 世界保健機関(WHO)のハリス報道官は28日、スイス・ジュネーブで記者会見し、保健インフラが復旧しなければ、パレスチナ自治区ガザ地区では、爆撃よりも多くの人々が病気や急性の疾患によって死亡する可能性があると述べた。
ハリス氏によれば、ガザでは何十万人の患者が糖尿病や心臓病、がんなどの慢性疾患に苦しんでおり、こうした人々は必要な薬や治療を受けることができていないという。
ハリス氏は、その結果として、慢性的な状態が急性的な状態となり、急性的な状態によって人々が死亡すると述べた。
ハリス氏は「もし、この医療体制を復旧し、生活の基本を提供できなければ、最終的には、爆撃によって死ぬよりも病気によって死ぬ人が多くなるだろう」と述べ、食料や水、医薬品、病院を運営するための燃料が早急に必要だと指摘した。
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区の保健省が、イスラム組織ハマスが実効支配するガザの保健当局のデータを引用した数字によれば、10月7日に起きたイスラエルへの攻撃から11月23日までの間に、1万4800人以上のパレスチナ人が死亡した。