6年間行方不明だった英国の少年、フランスで見つかる
英警察は、アレックス君が過去6年間をどこで過ごしていたのかについて、詳細は不明だとしている。しかし、運転中にアレックス君を道路脇で救出したフランス人のファビアン・アッシディーニさんによれば、アレックス君はこの2年間はフランスにいた。「霊的な団体」の中で暮らしていたという。
アッシディーニさんは、アレックス君から「母親に誘拐された」と告げられたと話した。17年に誘拐された後、スペインに3年、フランスに2年いたという。
アッシディーニさんによると、アレックス君は自分の母親について「少し頭がおかしい」と話していた。
カイロプラクティックを学ぶ学生のアッシディーニさんは、夜中に医薬品を薬局へ配送している途中でアレックス君を発見した。アレックス君は雨の中リュックを背負い、懐中電灯とスケートボードを持って道路脇を歩いていたという。
仏放送局の取材に答えたアッシディーニさんによると、アレックス君は山を出てから4日間歩き続けていたと話した。
トゥールーズ検察局のアントワーヌ・ルロワ次席検事は15日、テレビ放送された会見で、アレックス君が16日にも英国に戻る予定だと述べた。
アレックス君はルロワ氏に対し、「それまで暮らしていた団体から逃げることを決めた」と話したという。母親が自分をフィンランドへ連れていくのではないかと不安になったのが理由だとした。
ルロワ氏によると、「霊的な団体」はアレックス君自身が口にした言葉だ。団体は複数の家族で構成されており、車に相乗りしながら移動していた。滞在するのはいつも、大きな家屋が複数ある場所だったという。
ルロワ氏はまた、アレックス君からはいかなる種類の身体的暴力の報告も受けていないとした。母親を含む誰からも暴力を振るわれたことはなかったという。本人の現在の健康状態は良好だとした。
一方で、アレックス君の祖父は半年ほど前に亡くなったと、ルロワ氏は明らかにした。現時点で死亡時の状況は不明だという。