英当局、ユニリーバを「グリーンウォッシング」で正式調査

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ユニリーバは、環境配慮の度合いについて消費者の誤解を招く主張をしている懸念があるとして、当局による調査の対象となっている/Chris Ratcliffe/Bloomberg/Getty Images/File

ユニリーバは、環境配慮の度合いについて消費者の誤解を招く主張をしている懸念があるとして、当局による調査の対象となっている/Chris Ratcliffe/Bloomberg/Getty Images/File

ロンドン(CNN) 英競争・市場庁(CMA)は12日、英食品・日用品大手ユニリーバが自社製品の環境配慮度合いについて消費者の誤解を招く主張をしている懸念があるとして、正式調査を行う方針を明らかにした。

CMAの声明によると、ユニリーバのマーケティング戦略について「初期調査」を行った結果、「さまざまな懸念すべき慣行」が発覚したという。

規制当局はこのところ、製品の環境への影響について消費者に誤解を与える広告手法「グリーンウォッシング」の取り締まりに乗り出している。欧州議会は来年1月、証拠による裏付けがない場合、「生分解可能」「エコ」「環境に優しい」などの文言の使用を禁止する新規則に合意する見通しだ。

CMAはユニリーバについて、「曖昧(あいまい)で広範な主張やリサイクル可能性に関する不明瞭な文言、『ナチュラル』に見える画像やロゴを通じ、特定の製品がいかに環境に優しいかを誇張している可能性がある」と懸念を示した。

英当局は企業のグリーンウォッシングに対する幅広い調査を進めており、1月には食品や飲料、清掃用品、洗面用品などの「必需品」を手掛ける消費財企業にも調査対象を拡大した。正式調査を受ける消費財企業は1月以降、ユニリーバが初めて。

ユニリーバは長年、サステナビリティー(持続可能性)重視の姿勢を自負してきた。2020年には、20年代の終わりまでに全製品を生分解可能にする計画を発表。製造工程で排出される炭素汚染物質の量を開示する方針も明らかにした。

CMAによると、一部の成分に関するユニリーバの表示は製品の自然さを誇張している可能性があるほか、緑の葉などの画像の使用により、一部の製品が「実際よりも環境に優しい」かのような印象を与えているとされる。

CMAは特定の製品のリサイクル可能性に関する主張についても、「製品や包装の一部に関するものなのか、全体に関するものなのかが明示されていないことから、明確さを欠く可能性がある」と指摘した。

ユニリーバは調査に「驚きと失望」を感じているとしつつも、CMAに協力する方針を表明。広報は声明で「当社の主張が誤解を招くものだという指摘に反論する」と述べた。

さらに「ユニリーバは自社製品の利点に関して責任ある主張をパックに記載し、こうした記載が透明性ある明確なものになるよう手を尽くしている」とし、製品には使用済み包装の処理方法に関する情報が記載されていると説明した。

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