インド議会、野党議員141人が登院停止に
ニューデリー(CNN) 与野党の対立が続くインド議会で今週、多数の野党議員が登院停止となり、野党側が「民主主義への攻撃だ」と強く反発している。
CNN提携局の集計によると、登院停止処分を受けたのは野党の上院議員46人、下院議員95人。
モディ首相率いる与党、インド人民党(BJP)は現在、上下両院で多数派を占めている。22日までの会期中、ほぼ対抗勢力のないまま審議を進めることが可能になる。
首都ニューデリーの国会議事堂では先週、下院の議場に2人組の男が押し入り、スローガンを唱えたり、スプレーで色の付いたガスを散布したりする騒ぎがあった。野党議員らが警備態勢の検証を求めたのに対し、両院の議長が秩序を乱したとの理由で登院停止を言い渡した。
野党側はこの処分について、強権的な法案を成立させようとする与党の策略だと主張している。
米人権団体「ヒューマン・ライツ・ファウンデーション(HRF)」も19日、過去に例のない規模の処分だとして強く批判する声明を出した。
対象の野党議員はほとんどが、来年5月の総選挙でBJP打倒を目指す野党連合「INDIA」のメンバー。BJPはこれまでも野党への弾圧などを指摘されながら、強く否定してきた。
モディ氏は17日のインタビューで、議事堂での騒ぎは重大な問題として調べるべきだが、議会での審議は必要ないと主張していた。