シベリアに移送のナワリヌイ氏、「元気」とメッセージ
(CNN) モスクワ東方の流刑地からシベリアへ移送されたロシア反政権派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が26日、側近を通してSNSにメッセージを投稿した。長距離の移動で体力を消耗したが、元気だと報告している。
ナワリヌイ氏は今月初めに所在不明と伝えられたが、その後、シベリアのヤマロ・ネネツ自治管区ハルプで収監されていることが判明した。
投稿によると、同氏は23日夜まで、20日間かけて移送された。収監先だった西部ウラジーミルを出発して、首都モスクワから折り返し東に向かい、中南部チェリャビンスクから北上してエカテリンブルク、西へ戻ってキーロフ、そこからはるか北方のボルクータを経て、同市の南東に位置するハルプに到着した。
当局が警戒して複雑なルートを選んだとみられ、同氏は「1月半ばまではだれにも見つからないことを覚悟していた」と明かした。
疲労は激しいものの、「サンタクロースさながら気分は上々」で体調も良好、移動が終わってほっとしていると報告した。すでに弁護士とも面会したと述べ、支援者らに感謝の意を表した。
CNNの試算によると、移動距離は約6000キロ、1日当たり約300キロに及んだとみられる。
同氏の報道担当者はCNNに、移動の負担は大きかったが、健康状態は悪化していないとの見方を示した。
本人の投稿からは、引き続き独房に収容されていることがうかがえる。ただし庭で散歩する機会もあり、寒冷地用の装備を固めた軍の部隊を見かけたと書いている。