韓国国会、犬肉食禁止の法案を可決 消費者の習慣に変化
同委員会によると、飼育場の所有者や犬肉料理店などは、廃業や業種転換までに3年間の猶予期間が与えられるという。地元自治体はこうした事業主が「安定的」に事業移行できるように支援する必要がある。
ベトナムや中国南部の一部地域と同じく、韓国には犬肉食の伝統がある。韓国では伝統的に、犬肉が夏の暑さを乗り切る食べ物とみなされているほか、今よりはるかに貧困率が高かった時代には、安価かつ簡単に入手できるたんぱく質源にもなっていた。
韓国の農林畜産食品部によると、韓国には食用を目的に運営されている犬の飼育施設が約1100カ所あるという。
ただ、近年では動物の権利の活動家を筆頭に、こうした慣習を批判する声が高まっている。国際人道協会(HSI)などの国際人権団体が韓国の飼育場から犬を救出して、海外に避難させた例もある。
ペットを飼うことが一般的になるにつれ、犬肉を食べる韓国人の数も大幅に減少している。アジアの他地域と同様、犬肉の消費者は高齢層に偏っており、より若い都市部の韓国人は犬肉を敬遠する傾向にある。