ドイツ全土で農家らが抗議デモ 首都まひ状態、極右支持拡大
農家は政府が打ち出した農業に対する税制優遇縮小の緊縮財政計画に対して不満を募らせている。
15日には「皆さんの声に耳を傾けます」と訴えようとしたクリスティアン・リントナー財相に対し、デモ隊がブーイングを浴びせた。農業組合の会長が割って入り、リントナー財相の話を聞くよう促す場面もあった。
CNNの取材に応じたデモ参加者は、新しい経済対策によって廃業に追い込まれると訴えた。
農業従事者らは政府による補助金削減の計画に反発している/Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images
ベルリンのデモに参加したマルティンさんはリューゲンで農業を営んでおり、「この国の新しい選挙に向けた抗議のためにやって来た。我々の政府には問題がある」「政府は我々の声に耳を傾けず、農家だけでなくこの国の誰もが傷つく規制をつくっている。もうたくさんだ」と語気を強めた。
政府は昨年12月、2024年予算案に対する予想外の変更をめぐって反発を浴びた。1月4日には補助金削減の計画を一部修正したが、農家はそれでも不十分だとして完全撤回を求めている。
今回の抗議デモでは、極右政党AfDが存在感を強めている。