武装集団が生徒を集団拉致、今も287人拘束 ナイジェリア北西部
(CNN) ナイジェリア北西部カドゥナ州で7日早朝、銃を持った集団が学校を襲撃して生徒を拉致する事件があり、最年少8歳を含む少なくとも287人が今も拘束されている。州警察の報道官が8日、CNNに明らかにした。
報道官によると、7日早朝、バイクに乗った武装集団がカドゥナ州チクン地区のクリガ村にある学校を襲撃し、生徒300人あまりを連れ去った。
一部の生徒は救出されたものの、287人が今も武装集団のもとに残っているという。
これに先立ち、ロイター通信は教師や地元議員、保護者の話として、子ども227人が拉致されたと報じていた。米紙ワシントン・ポストや地元メディアなどは校長の話をもとに287人と報じている。
CNNはこれらの数字について独自に検証できていない。
カドゥナ州のサニ知事は7日の声明で、「生徒の安全な帰還を確実にするため手を尽くす」と表明した。
サニ氏はまた、拉致犯に立ち向かった住民1人が殺害されたとも説明。ナイジェリアの大統領と安全保障担当顧問は状況を認識しており、地域の治安を強化するため、クリガに安全委員会と軍事基地が設置されると明らかにした。
カドゥナ州はナイジェリアの首都アブジャに隣接する州。近年、山賊による身代金目的の誘拐が多発しており、今回の学校のある地域を含め何度か集団拉致事件が起きている。
2021年には、少なくとも140人の生徒が武装集団によって私立学校から拉致された。そのわずか数カ月前には、チクンの村にある私立大学から生徒約20人が拉致される事件が発生。家族が当時CNNに語ったところによると、このうち5人は期限までに身代金が支払われなかったとして殺害されていた。