カタールでの交渉、イスラエル代表団が帰国 仲介役は「楽観視」
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止や人質解放に向け、カタールで18日に始まった間接協議は、イスラエルの代表団が1日で引き揚げたものの、仲介役のカタールは交渉の再開に「慎重ながらも楽観的」な見方を示した。
イスラエルの諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官が率いる代表団は協議の後、進展のないまま帰国した。
イスラエルとハマスはカタール、エジプトを介し、間接的に協議に臨んだ。ドーハでこのレベルの交渉が実現したのは数カ月ぶり。
カタール外務省の報道官は現地での記者会見で楽観姿勢を示しつつ、「成果を発表するのはまだ早い」と述べた。
同報道官は、バルネア氏が引き揚げても交渉が終わったわけではないと強調。6週間の戦闘休止を柱とする3段階の案について、実務チームが具体的な協議を続けていると述べた。次はハマスに修正案が送られる段階だという。
イスラエルとハマスは昨年11月の戦闘休止以降、それぞれ複数の提案を拒否し、協議は膠着(こうちゃく)を繰り返してきた。今月エジプトで開かれた交渉にはイスラエルが代表団を派遣せず、ハマス側の要求を「ばかげている」とはねつけた。
カタールはドーハでの交渉と、ガザ地区南部ラファへの攻撃計画をめぐり米国とイスラエルが予定している協議を直接連動させないとの立場を示してきた。ただし同報道官は、ラファで戦闘が激化すれば交渉にも「重大な」影響が及ぶと警告した。