死んだ家畜など470万頭以上、モンゴルで半世紀ぶりの異常寒波
モンゴル政府は先月、対応強化宣言を出し、5月15日まで継続すると表明。IFRCは19日から、生計の手段を失った人を支援する活動に乗り出した。
「モンゴルは今年も昨年も対応を強化しているが、あまりの過酷な環境に対応が追い付かない」「我々は多大な準備をしてきたが、これほどのスケールは予想外だった」(マシュー氏)
ゾドは遊牧民の生活に壊滅的な影響を及ぼし、観光や貿易、医療、教育にも混乱を引き起こしている。大雪によって陸路が閉ざされた地方では特に影響が大きい。
遊牧民は季節ごとに移動することが多く、家畜に食べさせる牧草を求めて広大な平原を渡り歩く。夏の間は家畜のための飼料や牧草、作物を育てて冬に備える。
遊牧民はモンゴルの厳しい冬には慣れているが、夏の干ばつに続いて大雪と異常な寒波が訪れるとゾド(災害)が起きる。
気温は氷点下30度を下回ることもあり、世界保健機関(WHO)によれば、49年ぶりの大雪で1月のピーク時には国土の90%が雪に覆われた。