死んだ家畜など470万頭以上、モンゴルで半世紀ぶりの異常寒波
国連によると、昨年の夏は雨に恵まれたものの、11月初旬に気温が急激に下がって例年より早く雪が降り、その後急激な気温の上昇で雪が解けた。続いて長引く寒波が到来し、所によっては氷点下40度を記録した。
このため牧草が育たず家畜が冬に備えて十分な餌を食べることも、遊牧民が干し草を蓄えることもできなかった。
モンゴルは今、深い雪のために家畜が牧草に届かない「白い」ゾドと、大地が凍結して牧草地が氷原のように見える「鉄の」ゾドに同時に見舞われている。
ゾドの頻度は増しており、何度も襲ってくる過酷な天候の合い間に牧草地が回復することも、遊牧民が生活を立て直すこともできない状態にある。
「ゾドが周期的に起きてますます頻度を増している。この10年で6回目になり、今回は群を抜いて最悪だ。それでも起こり続けている。かつてはめったに起きなかったのに、今では頻繁になった」とマシュー氏は言う。
今回モンゴルを襲っているゾドは、1030万頭の家畜が死んだ2010年のゾド以上に深刻になると予想されている。