野原で食料の植物あさる住民らに砲撃3回、4人死亡 ガザ
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区北東部のベイトハヌーン市の病院は6日までに、住民の避難先となっていた学校近くの野原にイスラエル軍の砲撃があり、食料となる植物などを探していたパレスチナ人住民の少なくとも4人が死亡したと述べた。
同病院「カマル・アドワン」の救急救命士によると、犠牲者には同僚の1人が含まれる。病院の救急車運転手はCNNの取材に、最初の砲撃を受け、近くにいた住民らが負傷者を助けるため駆けつけたと説明。
その際に2回目の砲撃があり、3人が死亡し、複数の子どもが負傷した。全員が同一の家族だったという。
この後、同病院の救急救命士4人を乗せた救急車2台が現場に向かったが、3度目の砲撃に遭ったという。4人のうち1人が死亡し、3人が負傷した。
運転手は、非人道的な敵が救急救命士を狙ったのは今回が初めてでないと主張。その上で、「我々は打ち負かされない。最後の1人になるまでサービスは続ける」との決意を示した。
一方、ガザ市当局は4日、イスラエルの爆撃で廃棄物が堆積(たいせき)し、汚水があふれているため疾病が拡散しているとの危機感を表明した。公衆衛生や環境対策はほぼ機能していない苦境にも触れ、国際的な支援なども求めた。
ガザの衛生当局は、食料や医薬品の確保が阻まれ続けている中で感染症が蔓延(まんえん)する恐れがあると訴えてきた。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は先月、ガザが直面している悲惨な医療態勢の現状は、慢性的な疾患を抱える数千人規模の患者への手当てを妨げているとも警告していた。