ガザ支援職員7人死亡、イスラエル軍が「重大な」ミス認める 将校2人解任
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で支援団体の職員7人が死亡した今週の攻撃を巡り、イスラエル軍は5日、兵士らが「重大な」ミスを犯し、手順に違反していたとの見解を明らかにした。
1日夜の攻撃では、ドローン(無人機)が食料支援団体「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」の車両3台を狙い撃ちにした。イスラエル軍が5日発表した調査内容によると、兵士らはイスラム組織ハマスの戦闘員3人を攻撃しているものと誤認していたという。
イスラエル国防軍(IDF)は攻撃に関与した将校2人を解任、他の数人をけん責処分にした。ただ、WCKはイスラエルがガザ地区での自らのミスを調査するとは信用できないと指摘。イスラエルに近い国からも今回の攻撃に対する憤りの声が上がっている。
IDFはここ6週間、ガザ地区でハマス戦闘員の追跡と殺害を試みている。イスラエルは以前から、病院や学校のような民間人区域や支援団体の中にハマスが紛れ込んでいると非難してきた。
IDFの報告書によると、イスラエル軍の兵士らはガザ地区中部デイルアルバラで支援トラックに乗ったハマスの戦闘員1人を特定。その後2人目の戦闘員も突き止めた。
IDFは「支援物資を降ろした車両が倉庫を出た後、指揮官の一人が誤って、随伴する車両にハマスのテロリストが乗っているものと認識した」としている。
これとは別にIDFの報道官はCNNに対し、攻撃に関与した部隊は同乗者が肩に武器をかけていると考えたが、イスラエル当局の現在の見方ではこれは袋だったと明らかにした。
実際にはこの車両はWCKの職員が運転していたが、イスラエルのドローン操縦士は上層部から人道支援車両について知らされていなかったという。
ドローン操縦士はその後、車両3台を狙い撃ちにした攻撃を実施。英国人3人、パレスチナ人1人、米国とカナダの二重国籍保有者1人、オーストラリア人1人、ポーランド人1人が死亡した。