イスラエル、ガザの攻撃目標選定にAI使用か 国連事務総長が「深い懸念」
(CNN) グテーレス国連事務総長は5日遅く、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区におけるイスラム組織ハマスとの戦闘で人工知能(AI)を使用しているとの報道に懸念を表明した。
グテーレス氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「イスラエル軍の爆撃作戦で目標選定にAIが使用され、多くの民間人死傷者が出ているとの報道を深く懸念している」と説明。「AIは世界に恩恵をもたらす善の力として活用されるべきであって、産業レベルで戦争に加担して説明責任を曖昧(あいまい)にする目的で使用されるべきではない」と指摘した。
グテーレス氏の発言はイスラエルの軍事作戦に対する国際的な視線が厳しさを増す中で発せられた。ガザ地区ではこれに先立ち、食料配達を担っていた外国人の支援関係者数人が標的を定めた空爆により死亡した。
オンラインメディア「+972マガジン」の最近の調査でも、イスラエル軍が爆撃目標の選定にAIを利用していることが明らかにされていた。
イスラエル軍の報道官はAI使用疑惑について聞かれ、そうしたツールの存在に異議は唱えなかったものの、テロ容疑者の特定にAIを利用していることは否定した。