集団埋葬の遺体、掘り起こし身元確認 イスラエル軍撤退の病院
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の保健省は9日、ガザ市のシファ病院とその周辺にある集団埋葬地からの遺体回収を開始した。身元確認の作業を進める。
同病院ではイスラエル軍が2週間にわたり軍事作戦を実施した。ガザ当局者らによると、この間多くのパレスチナ人が殺害され、放置された遺体は腐敗した。
ガザ地区の民間防衛部門のマフムード・バサール報道官は同日、イスラエル軍が1日に撤退してから同病院の周辺では381の遺体が収容されたと明らかにした。この数には病院の敷地に埋められた死者は含まれていないという。
バサール氏によると、イスラエル軍の戦車に押し潰されて死亡した人もおり、中には身元を確認できないほど損傷した遺体もあったという。
また、イスラエル軍の攻撃が始まった時に病院内にいた人々や目撃者は、病院周辺は「遺体だらけ」だと話しているという。バサール氏は「イスラエル軍は遺体を地中に埋めた」と指摘した。
CNNはイスラエル軍にコメントを求めている。
遺体回収作業を率いている保健省の職員は「死臭が一帯に充満している」とCNNに語った。家族らが安否の連絡を待っていることから、遺体の身元確認に努めているという。