自宅も学校もオフィスもがれきに、ハンユニス帰還の住民が見た惨状 ガザ
ガザ南部ハンユニス(CNN) イスラエル軍の侵攻によってパレスチナ自治区ガザ南部のハンユニスからの避難を強いられた住民のうち少数が、イスラエル軍の撤収を受けて同地に戻った。
帰還した住民が目にしたのは、慣れ親しんだ町がまるで廃虚と化した姿だった。
CNNの通信員が撮影した映像には、帰還した数十人の住民ががれきをかき分ける様子が映っている。崩れ落ちた建物の上に立ち、かつての自宅だった残骸の山を掘り起こす住民もいた。
イスラエル軍は7日、ハンユニスからの撤収を発表した。かつて数十万人が暮らしていた街は大部分がブルドーザーでなぎ払われ、全壊した住宅の骨組みががれきや残骸とともに道路脇に積み重なっている。
帰還した住民は、残された数少ない所持品を掘り出していた。マットレス、じゅうたん、キッチン用品、木片。ソファや椅子を背中に背負う子どもたちもいた。
「これが今のガザだ」。がれきを縫ってバイクを走らせていた男性が言った。
元住民は、徒歩や自転車、ピックアップトラック、あるいはロバの背に乗ってやって来た。