北朝鮮、核反撃を想定した指揮系統の訓練実施と発表
ソウル(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は、22日に核反撃を想定した指揮統制系統の訓練として、模擬の核弾頭を搭載した飛翔(ひしょう)体を複数のロケット砲部隊が発射したと発表した。
KCNAは、米韓空軍による「きわめて挑発的で攻撃的」な合同訓練に対抗するため、金正恩(キムジョンウン)総書記が訓練を指揮したと伝えた。
アナリストによると、北朝鮮は過去にもロケット砲システムの訓練や核反撃の模擬訓練を実施したことがある。ただしKCNAによると、22日は初めて「核の引き金」と呼ばれる指揮統制システムが使われ、ロケット砲を核兵器用に切り替えられることが実証されたという。
ただ専門家らは、このシステムの成熟度や今後の見通しを把握することは難しいとの見方を示す。
北朝鮮は22日、ロケット弾4発が発射される写真を公開。KCNAは、352キロ離れた島の標的に命中したと報じた。正恩氏は、この訓練が「戦争を抑止し、主導権を握るという核部隊の重要な任務」への準備に役立ったと述べた。
韓国軍の合同参謀本部は同日、北朝鮮が朝鮮半島東側の海域に向け、複数の短距離ミサイルを発射したと発表した。
米韓空軍の定例合同訓練は12日から2週間の予定で実施されている。KCNAはこの訓練を「戦争熱をあおっている」「防衛や抑止には分類できない」と非難した。