ハイチ暫定評議会、新しい暫定首相を指名
(CNN) カリブ海の島国ハイチの次期指導部を選出する責任を負う暫定評議会は30日、ギャングによる暴力行為を抑える取り組みのさなか、エドガール・ルブラン・フィス氏を評議会議長に指名し、ベリゼール元スポーツ相を新しい暫定首相に指名した。
評議会は9人で構成され、うち7人が投票権を持つ。カリブ共同体(CARICOM)の支援を受けて設立され、新しい首相と内閣を任命する責任を負っている。2026年2月7日までに次期大統領が就任することになっているが、それまでの間、一部の大統領権限も行使する。
同国のアンリ元首相は先週、評議会の発足に伴い辞任し、ボワベール元財務相が暫定の首相を務めていた。
ハイチでは、新しい首相と内閣の任命、首都ポルトープランスの治安回復に向けた多国籍部隊の受け入れ、長期にわたる懸案事項である選挙の実施など課題が山積している。
一方で、ギャングらは交渉のテーブルに着く資格があると主張している。ギャングのリーダーの一人は最近、CNNに対し、交渉が行われなければ他の手段を試すつもりだと語った。
このリーダーは、ギャングたちはこれまでと何も変わらない評議会に反対しており、年老いた政治家は去るべき時が来たと述べ、この見方はハイチの多くの人々と同じだと付け加えた。
ポルトープランスでは2月以降、ギャングによる襲撃によって国際空港と港が機能を停止している。食料と支援物資の重要な供給が途絶え、外国人は同国から避難している。
国連によると、同国では約500万人が深刻な食料不足に直面している。