職員7人死亡の食糧支援団体、ガザ地区で活動再開

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米NPO「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」がガザ地区での食糧配給を再開した/Clipped From Video

米NPO「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」がガザ地区での食糧配給を再開した/Clipped From Video

(CNN) 何十人もの子どもたちが食事を待つ行列に並んだ。パレスチナ自治区ガザ中部のデイルアルバラ。明るい太陽の下、支援団体がシチューやご飯の巨大な鍋をトラックから降ろしていた。

CNNの映像には、米NPO「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」の職員が1日に食事を配る様子が映っている。洗濯物が干されたバルコニーから身を乗り出す子どもたちもいる。

母親のウム・ハッサンさんは、幼い子どもが温かいご飯をもらって喜んでいたとCNNに語った。一家は何週間もの間、缶詰だけで生き延びてきたという。

WCKは、ガザ地区で今週から活動を再開した。4月にイスラエル軍の攻撃で職員7人が殺害されて以来、これまで活動を休止していた。

創設者のホセ・アンドレスさんは1日、職員を失った後にガザ地区へ戻るのは容易ではなかったが、ガザの人たちの苦しみを「傍観」することはできないとX(旧ツイッター)に書き込んだ。

イスラエル軍の7カ月に及ぶ攻撃で、ガザの人道的惨事は急激に悪化していると人道団体は指摘する。地元保健当局によると、イスラエル軍のガザ攻撃で死亡したパレスチナ人は、5月1日の時点で3万4600人を超えた。

保健省によれば、今やガザの全人口220万人あまりが飢餓のリスクにさらされ、子ども少なくとも30人が栄養失調や脱水症状で死亡している。

WCKの現地職員アシュラフ・スルタンさんは「(WCKの)食事は家にいるような気分にさせてくれる。まともできれいな食事だ」と語った。

「キッチンの人たちが攻撃されたから、1カ月も暖かい食事が食べられなかった。缶詰だけだった」。食事を受け取った幼い少年のザキ・ソーベ君はそう話している。

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