映画監督モハマド・ラスロフ氏に禁錮8年の実刑判決、国家安全保障に関わる罪 イラン

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2017年5月19日、カンヌ国際映画祭に出席したモハマド・ラスロフ監督/Andreas Rentz/Getty Images/File

2017年5月19日、カンヌ国際映画祭に出席したモハマド・ラスロフ監督/Andreas Rentz/Getty Images/File

(CNN) イランの裁判所は著名な映画監督であるモハマド・ラスロフ氏に対し、国家安全保障に関わる罪で禁錮8年とむち打ち刑を言い渡した。ラスロフ氏の弁護士が8日、明らかにした。

ラスロフ氏の弁護士はX(旧ツイッター)に、裁判所はラスロフ氏の映画とドキュメンタリーを「国の安全を脅かす犯罪を意図した共謀の見本」だと判断したと投稿した。

裁判所は金額を明示しない罰金を科すとともに、ラスロフ氏の財産の没収も命じたという。

ラスロフ氏は「悪は存在せず」で2020年のベルリン国際映画祭で最高賞「金熊賞」を受賞。脚本・監督を務めた最新作「The Seed of the Sacred Fig(原題)」は、来週フランスで開催されるカンヌ国際映画祭でプレミア上映される予定だ。

この映画の公開を前に、監督と制作チームはイラン政府からの圧力に直面したという。弁護士はXに俳優数人が当局から尋問を受け、出国を禁止されたと投稿した。当局からラスロフ氏に映画祭への出品を取りやめるよう働きかけることを求められた人もいるという。

弁護士によると、ラスロフ氏が映画祭に参加できるかどうかは不明だ。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、ラスロフ氏は22年、作品の内容が反体制プロパガンダだとして禁錮1年と2年間の映画制作禁止を言い渡されていた。イラン当局はこれまでにも、ラスロフ氏の作品を理由に複数回逮捕し、パスポートを没収しているという。

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