ガザのラファ離れた住民は約30万人、イスラエル軍が主張
(CNN) イスラエル軍は11日、パレスチナ自治区ガザ地区最南端にあるラファ市から離れた住民らは約30万人に達したとの声明を発表した。
ラファ北方に位置する地中海沿岸部のマワシへ向かったとした。マワシはイスラエルが居住先を失った住民らの逃避先として指定した地区。ただ、戦闘から逃れた住民らが既に押し寄せ、密集した状態にあるとされる。
約30万人との人数はイスラエル軍が9日に公表した推定の人数の倍の規模となっている。
一方、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は10日、イスラエルの退去勧告を受けラファ市から逃れた住民らは6日以降、推定で約11万人に達したと表明。9日時点では約7万9000人、8日には過去48時間内に約5万人としていた。
ラファでの地上侵攻作戦に本腰を入れ始めたとみられるイスラエル軍は6日、ラファ東部に集まっている住民らに即座の退去勧告を出していた。
住民らのラファからの大規模な退避は、CNNが先週調べた衛星画像でも判明していた。同市の複数の地区にあった住民らのテント群では以前と比べ、無人のものが目立っていた。
UNRWAは10日、イスラエル軍の爆撃は強まり、住民らは逃避を強いられ、安全な場所を探し求めているがガザにはもはやそのような場所はないとも主張。生活環境は極度にひどく、「唯一抱ける望みは即座の停戦だ」としていた。
国連や人道支援団体は、イスラエル軍によるラファ東部での軍事作戦の開始前に同市にいた住民らは120万人~140万人とみている。