ジョージア、「外国の代理人」法案を可決
ジョージア・トビリシ(CNN) 旧ソ連構成国ジョージアの議会は14日、「外国の代理人」法案を可決した。多くの国民の反対と、法律の制定は同国の欧州連合(EU)加盟の可能性を危うくするというEUからの警告を押し切った形だ。
この法案は、資金の20%以上を外国から得ている団体に対し「外国勢力の代理人」として登録を義務付けるもの。反対派によると、同法案はロシア大統領府が反対派や市民社会の弾圧強化に利用してきた法律をモデルにしている。
法案は、賛成84票、反対30票で可決された。採決後、首都トビリシでは一部の人々がフェンスを破って国会の敷地内に侵入。機動隊によって排除された。
多くのジョージア国民は、この法案が自国でもロシアと同じように使われることを恐れている。ジョージア議会は10日以内にこの法案をズラビシビリ大統領に送付しなければならないが、ズラビシビリ氏はすでに拒否権を行使すると宣言している。ただし、議会は単純過半数の支持によって大統領の反対を覆すことができる。
ジョージアと欧州連合(EU)の旗を身にまとって警官と対峙するデモ参加者=14日/Shakh Aivazov/AP
この法案は、ウクライナと同様にロシアと欧州に挟まれたこの国の文化的な火種となっている。世論調査によれば、ジョージア国民のおよそ80%がEUへの加盟を望んでいるが、ロシアから距離を置くのは難しい。
ズラビシビリ氏はCNNに対し、10月に予定されている選挙は、国民が法案を「覆す」機会になると語った。「私たちは、社会の結集や政党の統合を利用して、選挙に勝たなければならない。なぜならそれが欧州のやり方だからだ」
コバヒゼ首相側は、CNNの取材要請に応じなかった。