イスラエル国防相、戦後のガザ統治への関与に反対
(CNN) イスラエルのガラント国防相は15日、ネタニヤフ首相に対し、イスラエルはパレスチナ自治区ガザ地区を統治しないと公言し、戦後の計画を明らかにするよう求め、イスラエルによるガザ地区の統治に反対すると警告した。
ガラント氏はイスラム組織ハマスとの戦闘が終結した後のガザは、パレスチナの主体が国際的な主体者とともにハマスに代わる統治を確立することによってのみ実現されると述べた。
ガラント氏はネタニヤフ首相に対し、イスラエルがガザに対する文民統制や軍事的統治を確立しないこと、ガザにおけるハマスに代わる統治を直ちに立ち上げることを決断し、宣言するよう求めた。
同氏の発言は、イスラエル軍が数カ月前に撤退したガザ北部の地域に再び部隊を送り込み、権力の空白の中で戻ってきたハマスの武装勢力と戦ったことをめぐり、ガザにおけるイスラエルの長期的な戦略に対する深刻な疑問が国内外で提起されていることを受けたものだ。
イスラエル軍当局者らは、戦後の統治に関する長期的な戦略が欠如しているために、このパターンがガザ全域で繰り返されることになるとひそかに警告している。米国の高官らは公然と警告している。ブリンケン国務長官は15日、イスラエルは「無政府状態と大混乱に陥る可能性のある(権力の)空白」を避けるために「未来に何ができるか、何をしなければならないかに集中する必要がある」と警告した。
ネタニヤフ氏は15日、ガラント氏の発言に反応したとみられ、SNSに投稿した動画で、ハマスもパレスチナ自治政府もガザを統治する主体として受け入れられないと述べた。
同氏は「ハマスをファタハと交換するつもりはない」と、パレスチナ自治政府を支配するパレスチナの政党ファタハに言及した。