ウクライナ大統領、中国の和平会議への参加を希望 「ロシアに影響力」
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は20日までに、ロシアからの新たな攻勢に直面するなか、中国のような「ロシアに影響力」を持つ国と協力したいとの意向を明らかにした。ゼレンスキー氏は、6月にスイスで開催されるウクライナの和平を協議する会議に中国も参加するよう促した。
ゼレンスキー氏はAFP通信のインタビューに答えた。
ゼレンスキー氏は、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と電話会談を行った際に中国政府はウクライナの領土の一体性を支持したと述べたが、こうした会話がいつ交わされたものかは明らかにしなかった。ゼレンスキー氏と習氏との間の電話会談は昨年4月に行われたものが唯一知られている。
中国政府はこれまで、ロシアが2022年2月に開始したウクライナ侵攻を非難したことはなく、紛争に対して中立の立場を主張している。
習氏は和平会議を前に、双方の立場を考慮した交渉を呼び掛けている。
ゼレンスキー氏は、中国のような大国が関与することが重要だと指摘。その理由として、そうした国々はロシアに対する影響力を持っており、そうした国々がウクライナ側につけば、ロシアはさらに動かなくてはならなくなり、そうした国々を考慮しなければならなくなるとの見方を示した。
ロイター通信は、スイスのアムヘルト大統領の発言を引用し、和平会議にはこれまでのところ、50カ国あまりの代表団が参加すると伝えた。
中国は会議への参加を表明していないものの、駐スイス中国大使は3月、中国政府が参加を検討していると明らかにしていた。