(CNN) 国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は20日、CNNの単独インタビューに応じ、昨年10月7日に起きたイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃とその後のパレスチナ自治区ガザ地区での状況をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相やハマス幹部に対して戦争犯罪や人道に対する犯罪の容疑で逮捕状を請求する意向を明らかにした。
カーン氏によれば、ICCが逮捕状の請求を行う対象にはイスラエルのガラント国防相をはじめ、ハマスの最高指導者ハニヤ政治局長や軍事部門トップのデイフ氏も含まれる。
今回のイスラエルの政治家に対する逮捕状の請求は、ICCが米国の緊密な同盟国であるイスラエルの指導者を対象とした初めてのケース。
戦争犯罪や人道に対する犯罪の容疑という同じ行動でイスラエルとハマスの指導者に対する逮捕状を請求することは、ICCがテロ組織と選挙で選ばれた政府を同等の立場に置くという批判を浴びる可能性がある。
カーン氏は、ハマス幹部に対する容疑には「絶滅や殺人、人質の拘束、レイプ、拘束中の性的暴行」が含まれる。
昨年10月のハマスによる攻撃では、イスラエル南部の複数の場所で約1200人が殺害されたほか、約250人が人質として拘束された。人質の多くは依然としてガザで拘束されている。カーン氏は、こうした状況が意味するのは、ハマスの人質となっている多くの罪のないイスラエル人と人質の帰りを待っている家族に対する犯罪が継続しているということだとの見方を示した。
カーン氏は、ネタニヤフ氏とガラント氏に対する容疑について、「絶滅を引き起こし、人道支援物資の拒否を含む戦争の方途として飢餓を引き起こし、紛争中の民間人を意図的に標的としたこと」と説明した。
カーン氏は「ハマスの戦闘員が水を必要としている事実が、ガザの民間人全員に対する水の拒否を正当化するものではない」と指摘した。
ガザの保健省によれば、昨年10月7日以降、ガザではパレスチナ人が3万5500人以上死亡したほか、7万9000人あまりが負傷している。CNNはこうした数字について独自に確認ができていない。