浮桟橋から搬入の支援物資、ガザ住民にはまだ届かず 米国防総省
(CNN) 米国防総省は21日、米国がパレスチナ自治区ガザ地区沿岸に建設した仮設の浮桟橋から搬入した569トンあまりの援助物資のうちパレスチナ住民に届けられたものはなく、米国は国連やイスラエルと協力してガザ地区内の安全な輸送ルートを確立していると説明した。
週末にはガザ住民が桟橋から援助物資を運ぶトラックを妨害したため、国連は物流の問題が解決するまで援助物資の輸送を停止した。CNNは、ガザ住民らは援助物資が本当にパレスチナ人のためのものなのかどうか信用していないと報じた。
国防総省の報道官は、援助物資がガザの人々に届けられたのかという質問に対し「今日の時点ではそうは思わない」と答えた。援助物資は陸上の集積場に保管されていたが、21日時点で代替ルートが確立されたため、ガザ全域に配布するための倉庫に移され始めていると説明した。
米当局者はCNNに対し、国防総省と国連はガザ内の倉庫の収容能力と常時保管できる援助物資の量を判断しているところだと述べた。
キプロスにある最初の倉庫からガザ沿岸に届く援助物資の量も国防総省の当初の見積もりには達していない。
米中央軍が人道支援物資の空中投下を最後に実施したのは5月9日だった。