電力喪失の小型機が住宅街すれすれの超低空飛行、胴体着陸で全員無事 シドニー

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セスナ機が樹木や住宅の屋根すれすれに低空飛行しながら、シドニー南西のバンクスタウン空港を目指す様子/Nine News

セスナ機が樹木や住宅の屋根すれすれに低空飛行しながら、シドニー南西のバンクスタウン空港を目指す様子/Nine News

(CNN) オーストラリアのシドニー郊外で、飛行中に電力を喪失した軽飛行機が住宅の屋根すれすれに低空飛行しながら空港を目指し、滑走路に胴体着陸する出来事があった。パイロットにも乗客にもけがはなかった。

CNN提携局のナインニュースによると、トラブルが起きたのは26日。セスナ機が飛行中に電力を喪失し、救難信号を発信してエンジン問題を報告した。

ナインニュースの映像には、同機が樹木や住宅の屋根すれすれに低空飛行しながら、シドニー南西のバンクスタウン空港を目指す様子が映っている。

パイロットのジェイク・スワンポールさんは「機体は滑空していた。電力はなかった」「樹木をかすめてギリギリで格納庫を越えた」とナインニュースに語った。

空港にたどり着いた同機は、滑走路に胴体着陸して横滑りしながら停止した。

スワンポールさんによると、超低空飛行だったことから住宅の屋根に衝突する可能性があると考え、着陸装置は格納したという。

着陸するとすぐに地上職員が助けに駆け付けたが、無傷だったスワンポールさんと同乗者のカリンさんは自力で脱出した。「この滑走路に着陸できるとは思わなかった」とカリンさんは振り返る。「恐ろしくて神経がすり減る思いだった。あのたくさんの住宅のことを考えて、もし滑走路にたどり着けなかったら……と」

オーストラリア運輸安全委員会は、調査を開始するかどうかは詳しい情報を収集後に決定するとCNNに説明した。

スワンポールさんは29年の飛行実績を持つパイロット。無事着陸をどう祝うかと尋ねられ、「何もしない。ただ生きている」とコメントしている。

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