ラファ難民キャンプへの空爆、米国製爆弾使用の形跡 映像分析
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区最南部ラファの難民キャンプが26日に受けたイスラエル軍の空爆で、米国製の爆弾が使われていたことが、現場映像の分析で明らかになった。
CNNは、キャンプへの攻撃でテントが炎上する場面をとらえた映像の位置情報を取得。SNS上で共有された映像をこれと比較し、キャンプ入り口の看板や地面のタイルから同じ場所であることを確認した。共有映像を調べた専門家4人によると、この中に米ボーイング社が製造した小直径爆弾(SDB)GBU―39の軌跡が映っていた。
専門家の1人は、特徴的な弾頭と、弾頭が爆発した後に残る誘導装置や翼の部分から、GBU―39系の爆弾と断定したと説明した。
別の専門家によれば、GBU―39は戦略的に重要な標的に対して使われる小型の精密誘導爆弾で、巻き添え被害を起こしにくい。とはいえ、どんな爆弾でも人口密集地で使用すればリスクが生じることは避けられないという。
イスラエル軍のハガリ報道官はこの攻撃についての記者会見で、イスラム組織ハマスの上級司令官らを標的に、爆薬量17キロの爆弾2発を使用したと発表した。GBU―39が搭載する爆薬量は一般に17キロとされる。
また残骸から判読された識別番号も、米カリフォルニア州に拠点を置くGBU―39の部品メーカーの数字と一致している。