ラファ攻撃でガザへの支援物資搬入67%減 国連報告書
(CNN) イスラエル軍が今月6日にパレスチナ自治区ガザ地区南部ラファへの攻撃を開始してから、ガザへの支援物資の搬入が67%減少したことが国連人道問題調整事務所(OCHA)の報告書で明らかになった。
OCHAの29日の報告書によると、食料を含む支援物資の量はラファへの攻撃が始まる前から需要に追いついていなかったが、7日以降さらに減った。物資をガザに搬入したトラックの台数は先月1日から今月6日は1日あたり平均176台だったが、今月7〜28日は58台に減ったという。
ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所のガザ側をイスラエル軍が掌握してから、同検問所を通じての支援物資の搬入は阻まれている。物資はエジプト側に滞留しており、イスラエルとエジプトは互いを非難している。
これまで支援物資は主にラファ経由で搬入されていた。
報告書によると、ガザ内での行き来が制限されるなど、人道支援活動は大きく妨げられ、人々に支援物資を届けることが困難な状況だという。
また、子どもの85%が、調査を行う前の3日間に丸1日何も食べなかった日が少なくとも1日あると答えたという。
OCHAは、米国がガザの海岸に設置した浮桟橋がしけで破損したため、27日と28日は浮桟橋経由の物資搬入はなかったことも明らかにした。
イスラエルは以前、米国からの圧力を受けてガザへの人道支援の強化を図ったと述べていた。だが国連関係者はイスラエルの取り組みは遅々としていると指摘している。