ロシア、欧米の敵国に兵器供給する可能性 プーチン氏が警告
(CNN) ロシアのプーチン大統領は5日、欧米諸国はウクライナに兵器を供与することで「非常に深刻かつ危険な措置」を取っていると警告した。ロシアから欧米の敵国に兵器を供給する可能性もあるという。
2年あまり前の全面侵攻開始以降、ウクライナは欧米諸国から供与された兵器に大きく依存してロシア軍の撃退を試みてきた。
先週には、バイデン米大統領がウクライナに対し、米国製兵器を使用してロシア領内を限定攻撃する許可を初めて付与。これに先立ち、複数の欧州諸国が供与兵器の使用法に関する制限を撤廃していた。
プーチン氏はサンクトペテルブルクで開催された経済フォーラムに合わせ各国通信社の編集者と会見し、「紛争地域に兵器を供与することは常に悪い措置だ」「兵器を供与する者が兵器の供給だけでなく、管理も行っているならなおさらだ」と指摘した。
また、欧米諸国がウクライナ紛争に直接関与していると見なした場合、ロシアは報復に出る可能性があるとも警告した。
ウクライナ議会の議員がCNNの5日の取材に明らかにしたところによると、ウクライナ軍は米国から供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」を使い、ロシアの防空システムや兵器庫、ロシア領内にある他の軍事目標を攻撃しているという。
ウクライナ議会国家安全保障・国防・情報委員会のチェルニエフ副委員長は、米国の兵器のおかげで「ロシアのS300ミサイルによるハルキウへの攻撃が著しく減少した」としている。