カザフの反体制ジャーナリスト、キーウで銃撃され重体
(CNN) ウクライナ当局は19日、カザフスタン政府を批判するジャーナリスト、アイドス・サディコフ氏が18日に首都キーウで何者かに銃撃されたと明らかにした。サディコフ氏は病院で治療を受けているが重体。犯人は逃亡した。
サディコフ氏はカザフスタンのトカエフ大統領に批判的なオンラインメディアの責任者を務めている。ウクライナ当局によると、サディコフ氏は車の中にいたところを駆け寄って来た人物に銃で撃たれた。
車には同氏の妻も同乗していた。現場は夫妻の住まいの近くという。
旧ソ連構成国の一つであるカザフスタンはトカエフ氏が独裁体制を敷いており、暴力的な手段で秩序を維持してきた。2022年には燃料価格の高騰に対する国民の怒りが、汚職や失業、貧困などをめぐる大きな抗議運動に発展。トカエフ氏はデモを鎮圧するために「警告なしに射殺する」よう治安部隊に命じた。
ウクライナ当局によると、サディコフ氏と、同じくジャーナリストの妻は14年からウクライナで暮らしており、難民認定を受けているという。
サディコフ氏は動画投稿サイトのユーチューブで100万人超のフォロワーを持つ。
サディコフ氏の妻は19日、同氏が手術を受け、集中治療室(ICU)にいることを明らかにし、「一命を取り留めるよう祈ってほしい」とフェイスブックに投稿した。また、暗殺未遂はトカエフ氏によるたくらみだと非難した。