ウクライナ大統領、長距離兵器の必要性を改めて訴え 南部で7人死亡受け

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ロシアによるミサイル攻撃を受けたウクライナ南部ザポリージャ州の町ビリニャンシクで対応に当たる警察と消防当局/Reuters

ロシアによるミサイル攻撃を受けたウクライナ南部ザポリージャ州の町ビリニャンシクで対応に当たる警察と消防当局/Reuters

(CNN) ウクライナ南部ザポリージャ州の町ビリニャンシクで29日、ロシアによるミサイル攻撃により少なくとも7人が死亡、31人が負傷した。ウクライナ当局が明らかにした。死亡した人の中には子ども3人、負傷者には子ども8人が含まれていたという。

当局者によると、攻撃により重要なインフラに加え、小売店や住宅も被害を受け、通商展示館や家屋、車両が火災に見舞われたと述べた。

攻撃を目撃した地元住民の1人が国家警察に語ったところによると、「週末に皆が休んでいて、夜遅くもなければ暗くもないときにミサイルが撃たれた」。「子どもたちが亡くなり、負傷した。大人もそうだ。何の理由もない。子どもたちは学校を卒業して卒業パーティーを開いていた。将来の計画を立てていた」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、同国は「実質的な長距離能力(を有する兵器)で攻撃し、ウクライナ国内の高度な防空システムの数を増やす」必要があると述べた。

ゼレンスキー氏はSNSで、支援してくれている各国への感謝を示しながらも「この戦争で意思決定が遅れることは人命を失うことを意味する」と投稿し、意思決定を急ぐよう訴えた。

ロシアは最近、ウクライナの複数の戦線でゆっくりと、しかし着実に戦果を上げている。5月には国境を越えた奇襲攻撃を仕掛けた。ドネツク州では要衝チャシブヤールを占領しようと進軍している。

ロシアは人員不足や西側からの支援の遅れなどウクライナの弱点を突き、攻勢を強めている。

こうした展開はウクライナが米国をはじめとする同盟国からの弾薬や兵器に依存している実態を改めて浮き彫りにした。

トランプ前米大統領が今年11月に勝利した場合、米国による援助がいつまで継続されるかについての懸念が高まっている。

トランプ氏は27日に行われた大統領選討論会で、ウクライナへの資金援助継続に疑問を呈した。

ウクライナの政治家オレクシー・ゴンチャレンコ氏はCNNに対し、ウクライナ戦争に関するトランプ氏の発言を憂慮しているとし、「我々は多少なりともバイデン政権がウクライナにとってどういう意味を持つかは理解しているが、トランプ政権については全く分からない。非常に良いことかもしれないし、非常に悪いことかもしれない。我々には分からない。そして、それは間違いなく懸念すべきことだ」と語った。

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