ミャンマー軍政、兵器購入で大きく頼るのはタイの銀行 国連

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
反政府勢力「カレン民族同盟」の兵士=4月、タイと国境を接する南東部ミャワディ/Athit Perawongmetha/Reuters

反政府勢力「カレン民族同盟」の兵士=4月、タイと国境を接する南東部ミャワディ/Athit Perawongmetha/Reuters

シンガポールに拠点を置く銀行は22年、軍政による金融機関網を通じての兵器入手などの70%以上に関与していた。この比率は23年までに20%を下回ったという。

軍政が代わりの金融機関を確保するため目をつけたのが隣国タイだった。報告書によると、22年から23年にかけタイに本拠を持つ企業などを経由しての兵器や関連物資の輸出は倍以上となり、金額にして6000万ドルから昨年は約1億3000万ドルに急激に伸びていた。

報告書は、タイの金融機関の利用への傾斜で最も「重要な役割」を果たしたのはサイアム商業銀行と明かした。同銀と軍政に関係する取引は22年には500万ドルをわずかに超える水準だったが、これが23年までに1億ドル以上に急拡大したという。

同銀は声明で、タイとミャンマーの間の「国際取引サービス」に関与しているが、主たる目的はミャンマー向けの消費者向け製品とサービスに関わる決済と強調。全ての反資金洗浄(マネーロンダリング)法は順守しており、内部調査でミャンマーとの事業契約に武器は絡んでいないことが判明したとも結論づけた。

タイ外務省の報道担当者は今回の国連の報告書に目を通し、事実関係などを調べているとした。タイの銀行などは他の主要な金融業の拠点と同様、銀行業務の正当な手順を守っていると弁護しながら、「(報告書を受けた)次の対応を決める前に事実確認が最初に必要」と続けた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「ミャンマー」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]