ウクライナ大統領、「11月を待たずに」支援呼び掛け
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、訪問先の米国で、国際社会の指導者に対して、「11月やその他の月を待たずに」ウクライナに対する支援を早急に行うよう呼び掛けた。
ゼレンスキー氏はロシアのプーチン大統領も含めて「全員が11月を待っている」と指摘した。米首都ワシントンでは北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が開催されるが、各国首脳は、11月に行われる米大統領選で、共和党からの指名を確実にしているトランプ前大統領が再選する可能性を念頭に置いている。
ゼレンスキー氏は、11月やその他の月を待つことなく、強く決断し、行動を起こす時が来たと指摘。米国や米国の指導者、自由世界の指導者としての米大統領が民主主義を守ることに妥協せず、プーチン大統領とロシアに対して妥協せず、起こり得るあらゆるテロに妥協しないよう訴えた。
ウクライナのゼレンスキー大統領=6月13日、イタリア南部プーリア州ファサーノ/Kevin Lamarque/Reuters
NATO首脳会議では、ウクライナに対する長期的な支援が最も優先される議題となっている。NATO加盟国は首脳会議を前に、ウクライナ問題が主要な議題となるとの見通しを明らかにしている。
ロシアとの戦争が長引き、ウクライナが政治的あるいは軍事的に近々勝利する兆しが見えない中、ウクライナ支援が十分なものになるかは疑問も残る。バイデン大統領が参加した先月の討論会での悲惨な出来に安心できなかった多くの参加者にとって、トランプ氏が再選した場合のNATOの将来に関する懸念も強いものとなっている。