ウクライナの越境攻撃から1週間、分かっていること 奪取面積は今年のロシアに匹敵か
ウクライナの支援国の発言は?
プーチン氏は12日、ウクライナの支援国に批判の矛先を向け、「西側はウクライナ人の手を使って我々と戦っている」と主張した。
ただ、あらゆる情報を総合すると、今回の侵攻にはロシアだけでなく、ウクライナに近い支援国の一部も驚いたようだ。
米国のバイデン政権は先週、ウクライナの進軍計画については知らされていなかったと明らかにしつつも、ウクライナを支援する姿勢を改めて示した。
同様に、欧州連合(EU)やドイツ、英国、他の欧米諸国もウクライナへの支援を表明した。
次は何が起きるのか?
専門家は、ウクライナがロシア領内のさらに奥深くへ前進を試みるとは予想していない。侵攻が成功したのは不意打ちという要因によるところが大きく、ロシアは国境防御のためなりふり構わず資源を投入している。
ひとたびロシアの援軍が到着すれば、ウクライナが奪取した領土を維持できる見込みは少ない。
ウクライナ軍関係者によると、ロシアは既に、占領下のウクライナ南部に駐留する兵士の一部をクルスク州に移動させた。
ウクライナ陸軍の報道官は13日、国内メディアに対し、「一部のロシア軍部隊」がウクライナ南部ザポリージャ州などからクルスク州に移動したと説明。一方で、ロシアは既にザポリージャ州に「大勢の兵員」を集結させていたと注意を促した。
報道官はウクライナのエスプレッソTVに対し、「彼らが再配置している部隊の数は比較的少なく、南部方面における攻勢継続への障壁が弱体化もしくは除去されたと言うことはできない」との認識を示した。
ウクライナはロシアの前進を食い止めることに過去数カ月を費やしてきた。最初は遅れの目立つ米国製兵器の引き渡しを待ちながら、そして今は新規採用された兵士が訓練を終えて前線に到着するのを待ちながらの戦いになっている。
今回の侵攻は、ウクライナが切実に必要としていた追い風になるかもしれない。