ロシア軍迫るウクライナ要衝の住民、当局の目逃れ強制避難回避の動きも
それでもミルノフラドのトレティアク氏は、多くの住民が依然として避難したがらないと説明。子どもたちを当局の目から隠して避難を免れようとするため、戸別訪問での確認を余儀なくされていると述べた。
その上で、1週間前の時点で避難をためらっていた人々のほとんどは一斉避難を決断したとする一方、まだ避難していない住民は「どこにも行くところがない」、「誰からも必要とされていない」と訴えて町に残ろうとしていると明かした。
ロシア軍陣地に向けて砲撃するウクライナ軍の兵士/Roman Pilipey/AFP/Getty Images
ポクロウシクの軍政部門によると同市とミルノフラド、その他39の村落を合わせた地域の人口は約5万9000人。連日ざっと600~700人が避難しているという。
ラジオのインタビューに答えたトレティアク氏は「敵の前進が予想よりも速い」とし、今週末までに住民を避難させるよう全力を尽くしていると述べた。
ポクロウシクの戦前の人口は約6万人にとどまり、多くの住民が全面侵攻開始後に街を離れた。大都市ではないものの、もう一つの軍事要衝コンスタンチノフカへのアクセスが容易なことから、ウクライナ軍の重要拠点となっている。