イスラエルでゼネスト、停戦交渉進めぬ政府に怒り
(CNN) イスラエルで2日、イスラム組織ハマスとの間で進められている停戦と人質解放をめぐる交渉の進展が見えないなか、政府に対する怒りを表明してゼネストが実施され、国がほぼ停止状態に陥った。大規模なデモ活動は2日目に入り、主催者によれば、デモには数十万人が参加した。
昨年10月の襲撃によってハマスに拘束された人質6人の遺体がパレスチナ自治区ガザ地区で収容され、国民の間では不満が募っている。
テルアビブにあるベングリオン国際空港では、2日午前8時から2時間あまりにわたり、航空便の発着が停止した。その後、運航は再開している。
イスラエルでのゼネストは昨年3月以来の大規模なもの。当時は、ネタニヤフ政権が進める司法制度改革が物議を醸していた。
ネタニヤフ首相に対する不満を表明した今回のゼネストは現地時間午後2時半に裁判所の指示を受けて終了した。人質の家族や支援者の一部は、ネタニヤフ氏が交渉の妥結を妨げているとして批判している。
空港で運航の再開を待つ乗客=2日、イスラエル・テルアビブ/Gil Cohen-Magen/AFP/Getty Images
デモの主催者によれば、1日に複数の都市で行われたデモには50万人が参加した。ハマスとの衝突が始まって以降、最も大規模な全土に広がった抗議デモのひとつだった。
労働組合「ヒスタドルート」によれば、2日のデモにも数十万人が参加した。テルアビブでは、社会の秩序を乱し、交通を妨害したとして7人のデモ参加者が逮捕された。
ガザには依然として100人あまりの人質が拘束されているが、そのうちの35人は死亡したと考えられている。人質の多くは昨年10月にハマスが実行したイスラエルへの襲撃の際に拘束された。