ヒズボラ指導者、イスラエルへの報復を言明 通信危機爆発で
(CNN) 中東レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師は19日、多数の死傷者が出た通信機器の爆発後、初の演説を行った。一連の爆発はイスラエルによる犯行と断定し、報復を言明した。
レバノンでは17〜18日にヒズボラの戦闘員らが持っていたポケットベルやトランシーバーなどの通信機器が相次いで爆発し、少なくとも38人が死亡、数千人が負傷した。
ヒズボラの戦闘員だけでなく、周囲の一般市民も多く巻き添えとなったことから、ナスララ師は爆発について少なくとも5000人をわずか2分で殺害しようとした「虐殺」と形容。「イスラエルはレッドライン(越えてはならない一線)を越えた」と強く非難した。
またヒズボラにとって今回の爆発は大きな打撃となったことを認め、レバノン史上、そして世界的にも前例のないものとの認識を示した。そして「敵が攻撃すれば、次は我々が敵を攻撃する番だ」と報復に言及した。
イスラエルが昨年10月にイスラム組織ハマスの奇襲を受けてパレスチナ自治区ガザ地区に侵攻して以来、ヒズボラは国境越しにイスラエルを攻撃している。ナスララ師はガザでの戦闘が終結するまで、ヒズボラのイスラエル攻撃が止まることはないとのこれまでの主張を繰り返した。