イスラエル、レバノンでの作戦を米に事前通知 詳細は明かさず 情報筋
(CNN) イスラエル当局は米国に対し、レバノンで17日に作戦を実施する旨を事前通知したものの、詳細は伝えていなかったことが分かった。事情に詳しい情報筋3人が明らかにした。17日早朝に行われたオースティン米国防長官とイスラエルのガラント国防相の電話でも詳細は伝えられなかったという。
情報筋によれば、作戦に関する詳細が一切伝えられていなかったということは、数百個の通信機器が爆発したとの情報が直後に浮上するまで、米当局者は状況を把握できていなかったことを意味する。
CNNはイスラエルが今回の大胆な攻撃に関与していたことを確認した。この攻撃は既に緊迫した地域情勢をさらに緊張させる結果になった。攻撃はイスラエルの情報機関モサドとイスラエル軍の共同作戦で、レバノン政府は「イスラエルによる犯罪的な侵攻」と非難している。
この爆発では少なくとも12人が死亡。レバノン保健当局によると、18日にもトランシーバーが新たに一斉爆発し、少なくとも20人が死亡、450人以上が負傷した。
17日の爆発が起きたとき、米国のブリンケン国務長官は首都ワシントンからエジプトのカイロに移動中だった。機内テレビでリアルタイムで報道を目にした米国の外交官らは驚がくしていたという。
ブリンケン氏の中東訪問と同じタイミングでイスラエルが挑発的な行動に出るのは初めてではない。ただ、今回の行動は、米国が長年避けようとしてきた地域情勢のエスカレートへの懸念を引き起こした。ブリンケン氏は、米国は「これらの事案について関知していない」としている。