中国が太平洋にICBM発射、実験成功と発表
香港(CNN) 中国は25日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を太平洋に向けて発射する実験が成功したと発表した。
中国国防省は声明で、人民解放軍のロケット軍が同日午前8時44分に模擬弾頭を搭載するICBMを発射し、太平洋の公海上で予定通りの海域に着弾させたと述べた。ミサイルの軌道や、具体的な落下場所には言及していない。通常の年次訓練の一環で、特定の国や標的を狙ったわけではないと説明している。
中国国営新華社通信は、中国が実験前に関係各国に通知したと報じたが、具体的な国名は挙げなかった。実験では武器や装備の性能と部隊の訓練水準を効率的に試し、目的が達成されたとしている。
中国が前回、太平洋でのICBM実験成功を発表したのは1980年。この時は北西部の酒泉衛星発射センターから南太平洋に向け、初のICBMが発射された。
ロケット軍は核、弾道ミサイルを担当する精鋭部門で、習近平(シーチンピン)国家主席が増強に力を入れてきた。
近年の衛星画像では、中国の砂漠地帯にICBMの格納庫とみられる数百の施設が建設されているのが確認された。米国務省は、今後10年で中国の核弾頭保有数が急激に増加すると予想している。