自民党総裁選、開票始まる 初の女性首相誕生の可能性も

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左から小泉進次郎元環境相、石破茂元防衛相、高市早苗経済安全保障担当相/Getty Images/AP

左から小泉進次郎元環境相、石破茂元防衛相、高市早苗経済安全保障担当相/Getty Images/AP

(CNN) 自民党の新総裁が27日午後に選出される。勝者は世界4位の経済大国の次期首相に就任する。

総裁選には過去最多の9人が立候補。このうち3人の有力候補が接戦を演じており、決選投票にもつれ込む公算が大きい。

3強と目されているのは、高市早苗経済安全保障担当相(63)、小泉進次郎元環境相(43)、石破茂元防衛相(67)の3人。保守派の高市氏が総裁選を制した場合、日本初の女性首相が誕生する。若手でカリスマ性を備える小泉氏は、著名な政治家一家の出身。5度目の総裁選出馬となる石破氏は、これが首相を目指す最後の挑戦となる。

保守を掲げる自民党は、1955年の結党以来ほぼ連続して与党の座を占めてきた。来年には総選挙が予定されているが、今後新総裁が選挙の前倒しを選択する可能性もある。一部報道によれば、11月の米大統領選より前に総選挙が実施される展開もあり得る。

岸田文雄首相は先月、予想に反して総裁選への不出馬を表明。首相を退任する意向を示した。自民党の派閥の政治資金問題など一連のスキャンダル噴出を受け、同氏に対しては首相職を辞するよう求める声が上がっていた。

米大統領選も間近に迫る中、新首相は新たな米国のリーダーとの間で日米関係を構築していくことになる。現在アジア地域では、対外的に圧力を強める中国や好戦的な姿勢を崩さない北朝鮮の存在など、安全保障上の懸念が高まっている。

有力候補の顔ぶれ

経済成長を最優先の公約に掲げる高市氏は、筋金入りの保守派で知られる。選択的夫婦別姓の導入には反対の立場を示し、英国のサッチャー元首相をロールモデルに挙げる。

故安倍晋三元首相の経済政策、アベノミクスを継承する他、平和主義に立つ日本国憲法の改正にも前向きな姿勢を示す。

小泉純一郎元首相の息子で、米国で教育を受けた進次郎氏が首相に就任すれば、戦後日本の首相としては史上最年少となる。

父親同様に改革者を自認する小泉氏は、首相になれば総選挙を前倒しすると約束。経済政策は退任する岸田首相の路線を引き継ぐとしている。

同氏に対しては内政、外交共に経験不足を指摘する声も上がるが、世間一般での人気は高く、特に若年層や女性の有権者からの評判が良い。

ベテランの石破氏は安全保障関連の政策通で知られる。日本は原子力エネルギーへの依存を減らし、再生可能エネルギーに目を向けるべきというのが同氏の持論だ。また北大西洋条約機構(NATO)のアジア版となる安全保障の枠組みを構築し、中国と北朝鮮の脅威に対抗するよう呼び掛けている。

保守派の自民党にあって、石破氏はより進歩的な勢力に属してもいる。

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