ネパールで洪水や土砂崩れ、192人死亡 ジップラインで救助も
(CNN) 南アジアの内陸国、ネパールが連日の雨期の大雨によって引き起こされた洪水や土砂崩れに見舞われ、約200人が死亡したほか、各地で被害が出ている。
首都カトマンズの南部や近隣の都市からの画像には、降り続く豪雨によって主要な河川が危険な水位をはるかに超えて増水し、町が水没したり、厚い泥に埋もれたりしている様子が捉えられている。
洪水と土砂崩れによって、数百軒の家屋が損壊したほか、幹線道路は寸断され、送電線は切断された。ネパールでは数カ月前にも記録的な大雨や鉄砲水に見舞われていた。専門家によれば、気候危機の影響で、大雨や洪水などの激しさが増している。
捜索隊は、遠隔地で家の下敷きになったり、洪水によって身動きが取れなくなったりした住民のところへ移動するのに苦労している。
大きな被害が出たカトマンズ南部の町では、ネパールの武装警察がジップラインを使って氾濫(はんらん)した川を横断している様子が捉えられている。他の地域では、救助隊が住民を救出するために素手で泥やがれきをかき分けたり、屋根に取り残された人々を救出するためにボートやヘリコプターを利用したりしている。
ネパールの当局者は9月30日、CNNの取材に対し、27日以降、少なくとも192人が死亡したほか、96人が負傷し、数十人が行方不明になっていると明らかにした。