イラン、イスラエル攻撃に弾道ミサイル「シャハブ3」使用か

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弾道ミサイル「シャハブ3」=2022年4月、イラン首都テヘラン/AFP/Getty Images/File

弾道ミサイル「シャハブ3」=2022年4月、イラン首都テヘラン/AFP/Getty Images/File

(CNN) イランのイスラエルに対するミサイル攻撃をめぐり、使われたのは弾道ミサイル「シャハブ3」の改造型だったと画像や映像を分析した専門家が指摘している。

爆発物に詳しい元米陸軍技術者のトレバー・ボール氏はCNNの取材に対し、「エマド」「ガドル」などシャハブ3の改造型と一致する断片が、今回の攻撃に関連する画像や映像から見つかったと指摘した。エマドの刻印が見える推進装置の残骸をとらえた映像もあったとしている。「ヘイバルシェカン」や、可能性は低いものの「ファタ」など、違う型のミサイルも使われた可能性があるという。

アーマメント・リサーチ・サービス(ARES)の専門家パトリック・センフト氏によると、シャハブ3は液体燃料を使用するイランの中距離弾道ミサイル全ての基盤となっている。「これは北朝鮮のミサイルをベースにしている可能性が最も大きく、それ自体は恐らくソ連設計のスカッドミサイルをベースとしている。シャハブ3はイスラエルに到達できるイラン初の弾道ミサイルだった」と同氏は解説する。

ロケット攻撃を受けたイスラエル中部ゲデラの現場でCNNが収集した画像や映像には、イランの弾道ミサイルの誘導部分や弾頭などの残骸が映っていた。参考画像がないことから正確なモデルを特定するのは難しいとボール氏は話す。

今回のイスラエル攻撃で極超音速ミサイル「ファタ1」を初めて使用したというイランの主張については、専門家は懐疑的だった。「これは最新鋭弾道ミサイルの一つであり、使用すれば失うものは多い」とボール氏は指摘。「使用しただけでイスラエルはその能力を把握できる。うまく機能しない可能性もあり、そうなればイスラエルにその能力をもっと知られてしまう。これを使用したと言えば、何のリスクも冒さずに宣伝できる」と話している。

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