孫娘の死に悲痛な涙 祖父もイスラエル砲撃の犠牲に
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で昨年、孫娘を殺害されて悲しみに暮れていた男性が、自らもイスラエルの砲撃によって死亡した。
カレド・ナブハンさんは2023年11月、3歳だった孫のリームちゃんを失った。「いつも私が頬や鼻にキスすると、孫娘はクスクス笑っていた」と振り返り、動かなくなったリームちゃんにキスして「私がキスしても、目を覚ましてくれなかった」と涙を流した。その姿はSNSを通して世界中に伝えられた。
リームちゃんと5歳だったもう1人の孫は、就寝中に死亡した。カレドさんによると、ガザ南部のヌセイラト難民キャンプがイスラエルに空爆され、近くにあった一家の家も倒壊した。
昨年カレドさんはCNNの取材に対し、リームちゃんの好きな遊びはカレドさんのひげを引っ張ることだったと語っていた/Courtesy of Nabhan family
最後の晩、孫たちから外へ遊びに連れて行ってほしいとせがまれたというカレドさん。イスラエルの空爆が危いからと応じなかったと振り返り、泣き崩れた。
ヌセイラトのアウダ病院によれば、カレドさんは16日、イスラエル戦車の砲撃によって死亡した。
おいのサイード・ナブハンさんは16日、自分たちの住む地区が戦車で砲撃され、病院に駆け付けると、死者の中におじがいたとCNNに語った。
目撃者によれば、カレドさんはけが人を助けようと駆け寄ったところ、戦車に砲撃されて即死したという。
「素晴らしい人を失ってしまった。あんな人はもう二度といない」とサイードさんは言い添えた。
現地のジャーナリストがSNSに投稿した映像では、カレドさんの血まみれの遺体が病院のベッドに安置され、周りに集まった人たちが涙を流していた。