英首相がマスク氏の「うそ」に反論、児童性的虐待事件めぐり 各国指導者も内政干渉に困惑
米国でトランプ次期大統領の再選を助けることに成功したマスク氏は、他国の政治的な発言への介入を強めている。
ドイツで2月に予定されている総選挙を前にマスク氏は先月、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持を表明した。マスク氏はSNSへの一連の投稿に加え、ドイツの大手新聞に週末の論説記事を寄稿し、AfDへの支持を説明した。同党はナチス時代のイデオロギーとスローガンを復活させたとして非難されている。
ドイツ政府はマスク氏が選挙に「影響を与えようとしている」と批判している。
マスク氏はまた、前回の選挙からわずか6カ月にもかかわらず、英国での再選挙を強く求めている。同氏はポピュリスト政党「リフォームUK」を支持しているが、6日には同党党首のナイジェル・ファラージ氏に指導者の「資質がない」として辞任を求めた。
他の欧州指導者たちも、マスク氏による他国の内政干渉に困惑を強めている。ノルウェーのストーレ首相は6日、懸念を表明した。
フランスのマクロン大統領もマスク氏の行動に不信感をあらわにしている。
マクロン氏は6日、パリで、フランスの大使らに対し、「最大のソーシャルメディアネットワークの所有者が国際的な反動運動を支持し、ドイツを含む選挙に直接介入すると言われたら、誰が信じただろうか。これが我々が住んでいる世界であり、外交を行わなければならない世界だ」と語った。