解放待つパレスチナ人にイスラエルが催涙弾、ヨルダン川西岸で7人負傷
(CNN) イスラエルが占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で、停戦合意の一環として刑務所に収容されていたパレスチナ人の解放を待って大勢の人が集まっていたところへ、イスラエルのドローン(無人機)が催涙弾を投下した。パレスチナ赤新月社(PRCS)は19日、少なくとも7人が負傷したと発表した。
現場で取材していたCNN記者は、「刑務所を見晴らす丘の上に集まっていた人々や報道陣を狙って、少なくとも2発が投下された」と伝えている。
取材班によると、イスラエル治安部隊はその後も催涙ガスを投下したほか、爆発音を発生させる手投げ弾を使用した。
イスラエル警察の広報は、「ハマスの旗を掲げた」人々が刑務所近くに集まって「治安部隊に投石した」と述べ、「秩序を回復して集会を解散させるために群衆整理を行った」としている。
CNN取材班は、刑務所近くで掲げられたハマスの旗は目にしていなかった。
パレスチナ側の統計によると、イスラエルはパレスチナ人少なくとも1万人を刑務所に収容している。ただしこの数字には、イスラエルがガザ地区で拘束したパレスチナ人は含まれていない。
イスラエルの刑務所に収容されているパレスチナ人のうち、子ども95人と女性22人を含む3376人は、起訴されず裁判も行われないまま「行政拘禁」されている。