盗まれたクレジットカードで宝くじ当選、持ち主は当選金の山分けを提案 仏

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フランスの宝くじ販売事業を行うFDJはこの件の詳細を確認できる立場になく、支払いの要請もないと述べた/Stephane Mahe/Reuters

フランスの宝くじ販売事業を行うFDJはこの件の詳細を確認できる立場になく、支払いの要請もないと述べた/Stephane Mahe/Reuters

(CNN) フランスでこのほど、盗難被害に遭った男性が、盗まれたクレジットカードで購入された宝くじに当選したことがわかり、窃盗犯に対して当選金の「山分け」を提案している。

盗難の被害にあったのはジャンダビッド・エステルさん。今月3日にトゥールーズ市で車が被害に遭い、その日のうちにエステルさんのクレジットカードを使っていくつかの品物が購入された。エステルさんの弁護士が25日、CNNに明らかにした。

購入されたもののなかには宝くじも含まれており、これが50万ユーロ(約7800万円)の当たりくじとなった。

弁護士は「窃盗犯にとっても依頼人にとっても奇跡だ」と語った。エステルさんは窃盗犯と当選金を山分けすることを提案しているという。窃盗犯はホームレスのようで、行方はつかめていない。

フランスの警察も容疑者の身元は特定できていないものの、捜査で指紋が見つかった。弁護士は窃盗犯に出頭するよう呼び掛けている。

弁護士は「依頼人のクレジットカードがなければ宝くじを購入することはできなかった。しかし、窃盗犯の行動がなければ宝くじも購入されなかっただろう」と説明した。

弁護士によれば、エステルさんは告発することは望んでおらず、窃盗犯が「我々を恐れることは何もない」と言い添えた。

弁護士によれば、監視カメラの映像はあるものの画質が悪く、窃盗犯がホームレスだということ以外にはほとんど何もわかっていない。

エステルさんと妻は当選金の半分で新しい家を建てることを希望している。

「クレジットカードを盗まれた男性が、そうした犯罪の被害者であることをとても喜ぶのは、初めてのことに違いない」(弁護士)

フランスの宝くじ当局は25日、CNNの取材に対し、支払いの要請が行われていないとして、この件の詳細を確認する立場にはないと述べた。

通常、当選した宝くじは販売期間の終了から30日以内に申し出を行う必要がある。

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