「世界最大の祭り」が終了、6.2億人が沐浴 インド北部
ニューデリー(CNN) インド北部ウッタルプラデシュ州の都市プラヤーグラージ(旧アラハバード)で、先月から開催されていたヒンドゥー教の大祭「マハ・クンブ・メーラー」が、26日に終了した。
クンブ・メーラーは世界最大級の宗教祭典。3年に1度、4カ所の聖地で順に開かれる。その中でも12年に1度、プラヤーグラージで開催される大祭がマハ・クンブ・メーラーと呼ばれる。
45日間に及んだ期間中に、6億2000万人を超える人が押し寄せ、ガンジス川とヤムナ川、神話上のサラスバティ川の合流点とされる聖地サンガムで沐浴(もくよく)した。沐浴には罪を清め、魂の解放に近づくという意味がある。
人出は当局が予想していた4億人を大幅に上回った。
混雑の中で2回の群衆事故が発生し、数十人が死亡したほか、深刻な水質汚染も指摘された。
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サンガムの水の中に立って祈りを捧げる巡礼者たち=4日/R.Satish Babu/AFP/Getty Images
インド当局は事前に、今年の祭典を環境に配慮した「グリーンなクンブ」にすると発表していた。文化省は先月、環境、衛生面で「世界の大規模行事の模範」になると宣言した。
ところが環境当局は最近、ガンジス川とヤムナ川で、未処理の下水や排せつ物の混入を示す「ふん便性大腸菌」が大量に検出されたとする報告書を発表した。
これに対して、同州のアディティヤナート州首相は報告書が正確ではないと反論。州政府は川の水質を常時監視していると述べ、沐浴やその後で水を口に含む習わしも問題ないと主張した。
信者らは全身を川に沈め、水をすくって飲んだり、容器に入れて持ち帰ったりすることが多い。
首都ニューデリーから訪れたという男性は「罪が清められても体は汚れるので、沐浴の後にシャワーを浴びた」と笑った。